ダン・クワン、 ダニエル・シャイナートの「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」

エブエブを観て来ました。何というか「イカレタ」映画でした。それは3割はいい意味で、7割は悪い意味でです。SF映画で、アクション映画で、カンフー映画で、コメディーで、最後はファミリー映画でした。撮影は、CGだけでなく、現在の撮影技術のすべてを駆使していて、そういう意味では10年前には作れなかった映画です。SFという意味では、昔からよくある多元宇宙なんですが、それぞれの宇宙を「バース」と呼んでいるのは、実はメタが隠れたスポンサーなのかあるいはパロディーなのか、それは分かりません。主人公のエヴリンは本当にどこでもいそうな中国人のおばさんで、中年以降の松田聖子という感じです。娘の「ガールフレンド」が女性というのも今風ですが、こういうのって10年くらい経つと却って古くさく感じるのではないかと思います。コメディーにしているのは、ピンチに陥った時に、別のバースに飛んで何か特技を得るためのジャンプの条件が何か突拍子もないことをするということで、オシッコを漏らしたり、トロフィーを自分のおケツに突っ込んだりとか、そういうのです。話の中で誰かに操られていることの象徴として、アライグマを頭の上に乗せている、というのが出てきますが、鉄板焼き屋のシェフで本当にアライグマを乗せているのが出てきて笑えました。丁度今日何かの記事で、日本のタヌキは外国にはあまりおらず、空想上の生物と思われているというのがありましたが、このアライグマもそんな感じでした。まあ全体には若い人向けで、年寄りにはついて行くのが辛いです。とか言って、シニア割引の1,200円で入りました。

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