マイケル・ウォルフの「炎と怒り――トランプ政権の内幕」へのレビュー

「炎と怒り」の日本語訳のAmazonレビューで、6件のカスタマーレビューの内、私の書いた以下のレビューが「役に立った」2018年3月23日現在71票で圧倒的トップ。
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まず、私はオリジナルの英語版を読みました。日本語訳の方は読んでいません。
また私はアンチ・トランプで、彼をサポートする気はありません。
しかし、一言申し上げたいのは、この本は「事実を淡々と描写し、その判断は読者に任せる」というスタイルではまるでなく、その正反対です。ほとんどの文章に過剰な程の形容詞や副詞、それもあまり聴いたことのないような奇妙なものが使われています。ここから分かるのは、作者は読者をある一定の印象に導こうとしている、ということです。もちろん、この本の中にあるように、トランプ陣営がお互いの対立から情報のリーク合戦を行ったのは多分事実でしょうから、それなりの事実は含まれていると思います。しかし、その事実をどう解釈するかという点で作者の誘導にそのまま引っかかるのはどうかと思います。
要は日本で言えば、週刊誌、それもあまり程度が高くないもののゴシップ記事だと思っていた方が間違いないと思います。
作者は「この本でトランプ政権は終わるだろう」と発言していますが、そもそもトランプ支持者がこの本を読むとは思えず、買っているのはほとんどアンチの人だと思います。そういう訳で、現在アメリカで起きているpolarization(2極化)の状況をよく考え、一方だけの情報に流されず、両方の情報を取るように努めた方がいいかと思います。アメリカのマスコミは保守陣営だけでなく、リベラル側もかなりおかしくなっています。

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