キングレコードより出ている「社歌」というCDを聴きました。弓狩匡純さんというジャーナリストが日本の200社あまりの社歌を調べて、その中からの抜粋でCD化したものです。中には純粋な社歌ではなく「ととべんきのうた」みたいに、歌詞にTOTOが入っていても、TOTOとまったく関係無い外部で作られた曲や、マキタの電動ドリルを使ったドリル奏法というのをやっていたMr. Bigというロックミュージシャンがマキタに感謝して送った英語の曲など、色んなものが含まれています。印象に残ったものでは、鉄道ファンには有名みたいなJR九州の「浪漫鉄道」、土岐善麿と橋本國彦のコンビによるなんとワルツの社歌の「資生堂社歌」、とてもさわかな大同生命保険の「夢直行便」、いかにも古関裕而な「東宝株式会社社歌」、ほとんど戦隊シリーズの主題歌みたいな日本ブレイク工業「社歌」、いかにも正当な社歌である「ユニ・チャームグループ社歌」などです。
弓狩さんがライナーに書かれていますが、社歌がありそれを大切にしている会社は不況に強く好況の時は元気がある、というのは分るような気がします。今「エンゲージメント」ということが叫ばれ、社員の参加意識が低いことが多くの企業で問題になっていますが、社歌というのはこれ以上なく簡単に自分の企業の理念を示し、それを社員に徹底するのに最良の手段の一つだと思います。今私がいる会社にも社歌があって、朝礼の時とかに歌っていました。しかし数年前に社名を変更し、社歌には旧社名が入っているため歌われなくなりました。実は先日発見したのですが、この社歌のサビの部分と古関裕而さんの「高原列車は行く」の「高原列車はララララ行くよ」の所、非常に綺麗につながります。