信時潔の交聲曲「海道東征」を聴きました。いわゆる「神武東征」のお話しを北原白秋が詩にまとめ、それに信時潔が曲を付けて、皇紀二千六百年の式典用として作られた曲です。
信時潔は一般的には「海行かば」の作曲者として知られていますが、私にとっては特別な作曲家で、それは何故かというと、私が出た小学校(下関市立文関小学校、正確には小学校6年の10月で転校したので卒業はしていません)の校歌を作曲した人だからです。この校歌、ここでMP3ファイルで聴くことができますが、今改めて聴いても、希望に満ちていていながら荘重でもあり、素晴らしい曲だと思います。文関小学校の後、中学校2校、高校1校、大学と色々校歌を聴きましたが、この文関小学校の校歌が一番良く出来ていると思います。信時潔は校歌を全部で1000曲も作曲したそうで、その中の一つに過ぎないのでしょうが、少なくとも手抜きの仕事はしていません。
「海道東征」に戻りますが、信時らしい荘重でかつ牧歌的な所もある名曲と思います。内容が内容だけに、戦後は演奏される機会も多くないようですが、一度は聴いてみる価値があると思います。