松田定次の「七つの顔」(片岡千恵蔵の「多羅尾伴内」シリーズ第1作)

ちょっと気分を変えて松田定次監督・比佐芳武脚本・片岡千恵蔵主演の「七つの顔」を観ました。いわゆる「多羅尾伴内」シリーズの第一作です。私が「多羅尾伴内」を知っているのは、高校生の頃、少年マガジンだったと思いますが、石ノ森章太郎の絵の漫画版があったからです。(この漫画版はあまり長続きせずすぐに打ち切りになったように記憶していますが。)今の視点で見るといわゆる突っ込みどころ満載、って奴になりますが、まあ野暮なことを言わないで、気楽に観ていればそれなりに楽しめました。知らなかったのは、七つの顔の実体である藤村大造が元々盗賊で、その罪滅ぼしのため、犯罪捜査をやっているという設定です。元はといえば、時代劇の大スターだった千恵蔵が、戦後GHQによる禁止で映画におけるチャンバラが禁止されたため、苦肉の策で千恵蔵に日本刀ではなく拳銃を持たせて活躍させるために出来た映画のようです。

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