私の愛聴盤である、アルゲリッチのバッハがハイレゾ音源(DSD2.8MHz)でe-onkyoで発売されました。
最初は1980年の夏頃、西ドイツからの輸入盤のLPで買ったもの(当時のLPは日本プレスより欧州のプレスの方が音が良い場合が多く、マニアは石丸電気の本店の外盤売り場などで外盤を買っていました)で、演奏も録音も良いものでした。しかしLPは聴きすぎてノイズが増え、やむを得ずその後出た普通のCDで聴いていました。しかし音質はLPよりも落ちるものでした。
それが3~4年前にエソテリックからSACDとして発売され狂喜して買い、不満はかなり解消されました。
それで今度ハイレゾ音源です。SACDもDSD2.8MHzですので差は無い筈ですが、やはりCDはスタンプ転写で作られるせいか、音の鮮度、音場の見通しの面でハイレゾ音源よりも劣るように思います。今回購入したハイレゾ音源がアナログの記憶の音に一番近く満足です。
ちなみに発売当時の長岡鉄男による録音評(別冊FM Fanの1980年の夏号の巻末の外盤ジャーナル)は以下。
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「元々がハープシコードの曲であり、ハープシコードの音というのは、立ち上がりが極めて鋭く、しかも落ち着いた耳当たりの良い音である。ピアノで弾く場合、ハープシコードの音色を意識するか、無視するかは演奏者、録音技師の自由だろうが、このレコードはハープシコードの音色を生かした優れた演奏と録音になっている。A面のトッカータが特に良い。タッチが極めて明快でクールで切れがいいのだが、決してオンに過ぎず、やかましさ、金属的な鋭さがない。余韻、ピアニッシモが綺麗で、透明感と静寂感がある。小粋な録音だ。」
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P.S.
ある人からバッハ生誕333年記念でLPも復刻されていることを教えてもらい、HMVに注文しました。