鶴見俊輔の「大衆文学論」

鶴見俊輔の「大衆文学論」を古本で購入。例によって白井喬二の所だけを読みました。読んですぐ「ああ、これはダメだ」と思いました。何かと言うと、白井喬二に関しては「富士に立つ影」しか読んでいなくて、しかもストレートに最初から読んだのではなく、尾崎秀樹が書いた荒筋を読んでから読んだということです。私に言わせれば、白井喬二の作品を一作しか読んでいなくて、「大衆文学論」などと題した本を出さないで欲しいということです。共感できたのはただ一点、「富士に立つ影」が映画よりもTVに向いているという指摘だけです。前から思っていますが、NHKは誰も聞いたことないような女城主の話を大河ドラマにする前に、「富士に立つ影」や「新撰組」を大河ドラマにすることを、プロジェクトチームを作って検討すべきと思います。
白井喬二の作品をかなり読み込んでいるのは、戦前では中谷博がいますが、戦後は誰もいません。特に戦前と戦後の両方の作品をきちんと読んでいる人を今まで一人も見つけられていません。白井喬二の長男でNHKの大河ドラマ「花の生涯」と「赤穂浪士」のプロデューサーであった井上博は、白井作品を全部読んでいたそうですが、既に故人です。

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