新海誠監督の「すずめの戸締まり」を遅ればせながら観て来ました。これもまた2011年の東日本大震災の産んだ作品です。日本では昔から地震は地下で大ナマズが暴れるから、という信仰がありますが、この作品ではナマズ→ミミズになっています。それでナマズの頭を抑えこんでいるのが要石で、本物は鹿島神宮にあります。(作品中の要石の絵は、いわゆる「鯰絵」という江戸時代の安政期に地震除けのおまじないとして刷られたものです。)そういう背景の元で、お話しとしては、ア・ガール・ミーツ・ア・ボーイです。新海監督の作品は「君の名は。」を観て、さすがに世代的にちょっと違うという感じがして、二作目の「天気の子」は観ませんでした。しかしこの作品は着実に表現の深化が感じられて楽しめました。また九州から四国、神戸、東京、そして東北へ、というルートは行ったことがある場所が多く、ちょっと懐かしさもありました。