池井戸潤の「下町ロケット ゴースト+ヤタガラス」について追記

池井戸潤の下町ロケットの最新刊2巻の農業用AIトラクターの話はどうもクボタとかヤンマーが実際にやっているものを取材して書いているみたいです。こういう姿勢に2つの問題点を感じます。
(1)以前私の勤めている会社の製品の実使用例をまとめた資料を作り、それをその後業界別資料にまとめ直しました。その過程で分かったのが、日本のほとんどの業界がガラパゴス化していることです。つまり日本でしか通用しない製品が多すぎるということです。この農業ロボットの話も同じで、誰が考えたって日本の特殊な農業、世界的に見て競争力がほとんどなく関税で保護されてやっと生き延びている農業だけをターゲットにした製品開発はガラパゴスの典型です。
実際ちょっと調べてみたら、農業のロボット化やAI化は海外の方が当然進んでいますが、この小説にはその手の話はまるで出てきません。
(2)こういう時事的なネタを小説に取り入れると、そこから小説が腐っていく、ということ。つまり10年ぐらい経ってこの小説を読んだら、時代としてはまったく違う方向に行っていて、馬鹿馬鹿しくて読むに耐えないことも十分考えられる訳で、その意味で賞味期限が数年しかないこと。
要するに、この小説、小説というよりもはやテレビドラマの原作でしかないということですね。プロジェクトXのドラマ版というか。

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