「若い力」と「栄冠は君に輝く」

「栄冠は君に輝く」を何度も聴いて、そういえば良く似た感じの歌があったと思ったら「若い力」でした。この歌調べたら1947年の石川県での国体の時の歌です。「栄冠は君に輝く」の詞は1948年で、作詞家の加賀大介さんは石川の人です。おそらく加賀さんは「若い力」の歌詞に影響されてその野球版を書こうとしたのでは、という仮説。もっと言うと、「若い力」の作詞は佐伯孝夫で、古関裕而と組んで多数の名曲の詞を書いた西条八十の弟子です。古関裕而→西条八十→佐伯孝夫→加賀大介→古関裕而という円環を成す不思議な人の縁です。

P.S. 2020年5月30日追記
佐伯孝夫は、古関裕而の戦時中のヒットした軍事歌謡である「ラバウル海軍航空隊」の作詞者でした。古関裕而はコロムビア専属、佐伯孝夫はビクター専属なので、通常この二人が組むことはあり得ないのですが、元々NHKからの依頼で実現します。それで最終的にはレコードとしてはビクターから発売されるのですが、コロムビアはその代償としてビクター専属であった信時潔の作曲したものをコロムビアのレコードにすることを条件としたそうです。しかし「ラバウル海軍航空隊」が大ヒットしたのに対し、信時潔の曲はあまり売れず、コロムビアは悔しがったということです。

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