本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が上野愛咲美女流立葵杯、白番が呉柏毅6段の対戦です。序盤、左上隅で両ガカリからの白の左辺の黒へのツケにいきなりハネ込んでいったのが上野女流立葵杯らしい打ち方でした。結局隅は活き活きになりました。この碁での最大の戦いは、白が黒の右辺の模様に打ち込んでいってからで、黒は白を攻めて行きましたが、白に下辺に降りられて、包囲している左方の黒にも眼がなく、結局下辺で劫になりました。白は劫争いの中で中央を上手く利かし、黒に継ぎを打たせてから下辺右の白を活き、劫は黒に譲りました。そして中央をケイマに飛び出して黒を攻め、これで十分という判断でした。その判断は正確で黒もヨセで食い下がりましたが、どうしてもコミを出すことが出来ず、白の中押し勝ちとなりました。呉6段の上野女流立葵杯の豪腕に負けない正確な読みが光った一局でした。