NHK杯戦囲碁 平田智也8段 対 伊田篤史9段(2025年1月19日放送分)


本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が平田智也8段、白番が伊田篤史9段の対戦です。二人は同じ歳ということでしたが、何と公式戦では初対戦です。中盤までは白が思う存分打ち回してリードしたという印象で、特に上辺、左上隅、中央にかけての攻防で、白が上辺から左上隅を侵略するぞという手を利かしてすかさず次は中央に打ち、黒が固く受けると今度はまた上辺を打ち、ということで白が上辺の地をかなり得しました。対して黒は左辺に模様を作ったのですがここも白が上手く荒らして、地合では白が大きくリードしました。ここまでは白の圧勝という感じでしたが、その後白が優勢を意識して固い手を打ちすぎたのと、左辺上方で黒が白の2子に鼻ヅケしたのに、白がこの2子を捨てていれば白のリードのままでしたが、白が頑張って2子を助けた結果、白地が分断されここで形勢がややですが黒リードに変わりました。その後の黒の打ち振りは確実に勝ちを目指し、2つの劫が発生し最初の劫は譲ったものの、2番目の劫には勝ち、白はその代償に左上隅に手を付けましたが、黒を取ることは出来ずセキ止まりで、振り替わりは黒が儲けてリードを拡げました。結局黒の中押し勝ちとなりました。2人の持ち味が出た好対局でしたが、伊田9段としては初対局ということで平田8段の末脚の棋風をちょっと軽く見ていた感じがしました。

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