今日の落語、桂文治の「お血脈」。ここのところ三遊亭圓生の珍しい噺ばかり聴いていて、ちょっと落語らしくない噺が多かったのですが、久し振りに落語らしい落語を聴いたように思います。十代目桂文治は初めて聴きますが、悪くないですね。お噺は、長野の善光寺の「お血脈」という縁起物の噺で、これがあるために御利益で極楽に行く人ばかりが増え、地獄が暇になってしかたがないため、閻魔大王が、地獄に数多くいる盗人の中から、石川五右衛門を選び出して、このお血脈を盗みに行かせます。石川五右衛門は首尾良くお血脈を盗み出したのですが、それで地獄へ戻る筈が、御利益で極楽へ行ってしまった、というオチです。