ウェスタン・エレクトリックの300B復刻管(1997年製造)のその後。特性チェックの結果として、製造から24年半経っているにも関わらず新品時の特性から3~4%しか劣化していないところから、この300Bは出荷後一度も通電していないヴァージン管だろうという結論になりました。(もちろん製造元で通電して試験していますが。)その意味で第一印象があまり良くなかったのはエージング不足が主因と思いエージングに努め、現在24時間ぐらいです。この位でも前回に比べると印象は大幅に好転し、中高音のふわふわした感じは無くなり、これなら現行の全ての手持ちの他の300B(PSVANE、高槻、JJ、エレハモのゴールド、サンバレー)に比べて上だと言えます。ただまだ中高音に硬さがあり、しっとり感とかふくよかさには欠けています。またいくつかシステムに変更を加え、まずラックスの真空管プリアンプを追加しました。CDプレーヤーを聴くだけならプリアンプは不要ではないかと思っていますが、このケースでは音の品位とS/N比が上がったように思います。また300B以外の真空管(12AU7が2本と12AX7が1本)をMullardからJJ製に変えました。昔のMullardは確かに品質が良かったみたいですが、今売っているMullardはロシアで製造されたものにMullardのブランドを付けて売っているだけであり、それが音質がいいというのはプラセボ効果がほとんどだと思います。JJの真空管の全てがいい訳ではもちろんありませんが、入手がしやすく、またガラスの質も良く、現行の真空管メーカーの中ではもっとも信用出来ると思っています。