本日のNHK杯戦の囲碁は、黒番が平田智也8段、白番が井山裕太3冠の対戦です。二人の対戦成績は何と1回だけで、阿含杯の決勝戦で平田8段が勝っています。対局内容は何と言うか平田8段らしさが満開というか、白が中央と右辺を全部取る大模様を張り、黒がそれ以外の周辺を全部取るという極端な碁形になりました。普通ここまでの大模様になる前に黒が入って行くのですが、平田8段はこれでも勝てるという信念だったようです。惜しかったのは下辺の攻防で黒が3線に打ちましたがAIが推奨していたように4線に打つ手は無かったのか、あるいはその後白がコスミツケたのに立っていればどうなったのか、そこが勝敗の分かれ目だったと思います。最終的には白地は110目超というなかなか見ないレベルになって、それでも白は1目半勝ちという微差でした。