白井喬二の「人肉の泉」、連載の第一回分だけを読了。「主婦之友」の昭和5年4月号です。この年の「主婦之友」は古書検索サイトではこれ1冊しか見つかりませんでした。「人肉の泉」、何ともすごいタイトルで、しかも掲載誌は女性誌です。お話は長崎の高島四郎太夫(高島秋帆)が、幕府から洋風銃砲隊の編成を公に命ぜられた所から始まります。ところが幕府の鉄砲隊には別に和銃の隊が既にあって、その隊長は田附四郎兵衛ですが、四郎兵衛は高島が洋風銃砲隊の隊長に命ぜられたことが面白くなく、自分の職分を侵すものだと考え、高島に役目を辞退するように申し入れますが、高島は幕命だということで聞き入れません。おそらくこの先、この二人が対立してドラマが起きるのでしょうが、一回目を読んだだけでは展開はまるで予想できません。これも全部読めないのが残念です。
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